Q16.再度の慰謝料請求をしたい

夫婦トラブル解決のための法律Q&A

Q.16 「浮気をやめない相手に再度慰謝料請求できますか?」

まずは、こちらの「Q04.慰謝料はどうすれば取れますか?」で慰謝料請求の概略についてを閲覧ください。

一度、家裁を通して慰謝料請求をして、夫とは二度と接触しないと約束して慰謝料を支払った浮気相手の女性と夫が約束を無視して、密会を続けていたと知った場合、再び慰謝料請求できるかどうかですが、当然できます!

以前に支払われた慰謝料は、過去の不貞行為に対する慰謝料(損害賠償)ですので、「将来分の慰謝料」は請求しておりませんので、その後、新たに発覚した不貞行為に対して、「新たな慰謝料請求」が可能です。
最初の請求時に、「もうあなたの夫とは接触をしません」と裁判所を挟んで約束していたにも係わらず、再び隠れて不貞行為を行うことは、信義則に反する行為ですし、当然不貞行為そのものが悪質な不法行為だからです。

ただ、夫婦間がすでに破綻していると見なされれば、請求の根拠を失います。

一度目の慰謝料請求の後に、離婚協議を始めていた場合や、長年の別居を続けていた場合は非常に厳しいです。あなたが自ら浮気相手の女に「夫はあんたにくれてやる」と発言していたり、夫に「出て行け」などと主張していた場合は、すでに婚姻破綻していたと見なされますので、そういう主張をしておきながら、単なるお金目当ての再度の慰謝料請求は認められないと言えるでしょう。

夫と離婚をしたくないというのであれば、感情の高ぶりなどの勢いで「出て行け」とか「死ね」とか「あの女とくたばってしまえ」などという人格の劣る発言をすれば、それを理由に相手方の婚姻破綻の主張が通ってしまう可能性が高いです。
あなた自身の冷静な行動・発言が試されます。相手を責め立てたりすれば、それを逆手に取られ、大きな不利益を被ってしまいます。落ち着いて行動しましょう。

一度浮気をした人は再び浮気をすることがほとんどですので、その後も不安なまま生活を送ることになりますが、まずは自分を信じて、夫婦として何ができるか、夫婦として生涯を過ごすこととはどういうことかをしっかり考えながら、気持ちの余裕を持ってお暮らしください。

また浮気があれば、きっちり慰謝料請求するし、離婚もしっかり考えて、自分自身が自分らしく生きる道を考えようと、しっかり腹をくくれば、覚悟も決まるし、余裕も生まれると思います。余裕を失った人はの言動は醜いものです。そういう妻を見ていては夫もまた嫌気が差すかもしれません。気持ちの余裕を忘れずに!

夫に捨てられるのが怖いというような後ろ向きな姿勢では、夫の思うつぼです。えらそうにする必要もありませんし、上から目線でもなく、夫婦が正面から向き合うことが必要です。